28年間愛された秘密!?「ドラマ『鬼平犯科帳』ができるまで」(春日太一著・文春文庫)

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■火付盗賊改方長官・長谷川平蔵に中村吉右衛門

テレビでは『鬼平犯科帳』が好きだった。

主人公の火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵を演じたのは中村吉右衛門さん。

丹波哲郎さんや萬屋錦之介(よろずや きんのすけ)さんが演じていた時代もあったけれど、ダントツで吉衛門さんがカッコ良かった。風格が突き抜けていた。

さて、盗賊改め方とは、今日でいえば警察の特殊部隊のようなもので、江戸の当時実在していた。文字どおり、放火と盗賊を取り締まる。
他の同心(警備部署)の場合は犯人を捕縛するのが任務であったけれど、火付盗賊改方はいざことに及んではズバッと切り捨て御免が許されていたのだ。

■28年間・150話、愛されたヒミツとは!?

では、悪人の切り捨てを楽しむガス抜き時代劇なのか・・・というと、そんな単純なものでない。
実は『鬼平犯科帳』は28年間(1989~2016年)・150話放映されたロングヒット番組(一説には26年148話)、もっともっと多くのヒミツが隠されている。

時代劇研究家で、『ドラマ「鬼平犯科帳」ができるまで (文春文庫)』で(文春文庫)の著者・春日太一氏はこんなことを言っている。

「主人公の長谷川は継母に育てられたこともあり、かつてはかなりグレていたんです。だから悪人の気持ちもわかるんですね。そこらへんが微妙な感情の綾をみせストーリを豊かにしているんです」

なるほど。たしかに平蔵は悪人とも酒を酌み交わすシーンがよくあった。

仁義をわきまえた悪人には情状酌量(刑を軽くする)をしてみたり、かと思うと極悪な因業代官には怒りをあらわにしてズバッと切り捨てたり。鬼にも仏にもなる。

そんな喜怒哀楽を迫真の演技で魅せてくれたのが吉右衛門さん。彼でなければ、私はここまで虜にならなかった・・・。

 

そして、時代劇のセットの質の高さも指摘されている。

「スタッフはとても江戸情緒を大切にしていたんです。必殺シリーズと同じスタッフで制作されていたんですが、京都の松竹撮影所から滋賀のあたりまでよく撮影に出向いているんですね」

時代劇不振の時代もあったけれど、そのときでさえこうした手間暇を惜しまなかった姿勢が作品のクオリティの高さにつながっている。

この江戸情緒というとスグにピンと来るのは、エンディングのシーン。四季折々の自然を見せてくれた。

わたしがまっ先に思い出すのが、満開の桜がお堀の上をピンクに染めているシーン。

■エンディング・テーマ曲に魅せられて

そんな江戸の町並みをながめていると、ラテンのギターの音が聞こえてくる。

お決まりのジプシーキングス(Gipsy-Kings)のインスピレーション(Inspiration)という曲。

 切なくて、 暑苦しくて、 ザワザワしてて、 胸かきむしられるような。

この曲によって、わたしの『鬼平犯科帳』は、毎回ダメ押しされるように、記憶に深く刻印されていたのだ。

(参考)

鬼平犯科帳千両箱 DVD全巻セット(79枚組)

 

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