鯰を成敗し、地震を鎮めろ!

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回は、「陰陽五行と日本の民族」(吉野裕子著、人文書院刊)を参考にお話をさせていただきます。

さて、かつて私たちの祖先は、「地震雷火事親父」と恐れてきたわけですが、それがとてもよく表れているのがこの「鯰絵」(なまずえ)と呼ばれる錦絵です。

 

 

「木剋土」で鯰を制す。

江戸の民衆は、泥沼のなかに生息する鯰を、陰陽五行(木火土金水)のうちの「土気」(図の黄色丸)を帯びた生き物として見ました。

地震が起きる前に必ず騒がしくなるのが鯰。

鯰が地震の元凶とみなしていた。

ならば、この鯰という「土気」を封じ込めようとあれこれと策を練ったのです。 

まず「木剋土」という相剋の関係(木が土を剋する)を使う。

次の鯰絵をご覧いただきたいのですが、「木行」にあたるひょうたんをもって、恵比寿様が鯰を抑えてつけている様子が描かれています。

 

「木行」とは方角で言えば東。東方に位置する茨城県の鹿島神宮では、タケミカツチノ神という「雷」の神をまつっている。それを描いた鯰絵もあります。

雷も地震同様に「木行」に属し、この雷のエネルギーが土行を制します。

また鹿島神宮には「要石」があることも知られています。


この石と言う「金行」のものを使い、「木行」の地震を抑えようとしました。

「金剋木」という相剋の関係(金が木を剋す)を使っているのです。

 

「土生金」で小判を生み出す「世直し鯰」。

さて、別の鯰絵「世直し鯰」を観ると、鯰のハラから小判が吐き出されています。

これは「土生金」という相生の関係(土が金を生かす)を利用したもの。鯰を成敗するとともに、ここでは小判という金気を生ませている。

ただやっつけるのではなく、一方では鯰に仕事をしてもらっています。

この辺りが陰陽五行の面白いところ。

絶対的な敗者も勝者も居ない。

ジャンケンのようなものなのです。

ちょっとユーモラスな鯰たちの錦絵なのでした。

 

 

 

春は八卦で「震」。

さて最後に八卦のお話なのですが、お時間の許す方はおつきあいください。

「春」とは八卦でみると「震(しん)」。地震の震にあたる、というわけで今回取り上げた次第です。

なお八卦とは「あたるも八卦、あたらぬも八卦」の八卦。

図のように、太極を八つに分けたもので、乾兌離震乾兌離震(けんだりしんそんかんごんこん)からなり、「震」もそのうちの一つ。

太極という混沌の宇宙が二つに分かれて両儀(陰陽)に。さらに四つに分かれて四象(ししょう)、八つに分かれて八卦…という流れで分化し世界は成り立っている、という自然観ですね。

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